3日出ないことが果たして便秘に当てはまるのか?
実は、毎日出ていても実は便秘という人もいるみたいなんです。そこで今回は、自分が便秘なのかそうでないのかの正しい見極め方や、スッキリできる便秘解消法について紹介していきます。
腸には、たくさんの免疫細胞が集まる重要な免疫器官であることをご存じですか?
また、腸には多くの神経細胞が集中していて、自律神経を通じて脳と密接に情報のやりとりを行っているとも言われ、“第2の脳”とも呼ばれています。この腸の働きが鈍ると、体の不調に直結してしまうため、便秘は万病の元とも言われています。
体に良くないと思うと、必ず1日1回は便を出した方がよいと感じるし、3日も出ないと不安になったりイライラしてしまいますよね。
中には、3日出ないとお腹が苦しくなって日常生活に支障をきたす人もいます。
目次
3日でないからといって必ず便秘とは限らない?

「便秘=毎日お通じがない状態」と考えがちですが、実はこの判断は間違い。確かに毎日お通じがある方が望ましいですが、2~3日に1回のペースで規則正しく便が出る場合は、便秘には当てはまりません。
便秘を訴える女性の腸内洗浄を行ってきたという看護師に言わせると、「自分は頑固な便秘だと訴える女性の3人に1人は思い込み」なんだとか。その背景には、「毎日出さなきゃ!」「毎朝出てないから…」といった間違った思い込みがあるようです。基本は2~3日に1回、ツルンと出てスッキリできていれば問題はないようです。
一方、毎日お通じがあっても、便が硬くてなかなか出ない人やコロコロしている人、また排便した後も残便感がある人は便秘に当てはまる可能性が高いと言えます。
大便が出ないことで苦しいなら改善した方が◎

「2~3日に1回出れば大丈夫」とさきほど説明しましたが、これにはやはり個人差があります。1~2日便が出ないことで腹痛やお腹の張り、胸やけ・食欲不振などの症状が現れる場合は、やはり何かしらの対策を取る方がよいでしょう。
腸内に便が長い間留まっていると、便が発酵してガスが発生し、悪玉菌が増えやすくなってしまいます。さらに、腸壁に水分を奪われてしまうため便はカチカチになり、便秘を悪化させてしまうことに…。
そのため、できるだけ早い段階で便秘を解消することが大切になってきます。
最善の便秘解消法は、普段の食生活や生活習慣の見直し!
では、どのような便秘解消法を取り入れるのがベストなのでしょうか?
そもそも便秘は、欧米化した食事や生活習慣の乱れが原因と言われています。
そのため、食事の内容や生活習慣を正すことが、最善の便秘解消法。そこで、ここでは快腸になるために必要なポイントをいくつか紹介していきます。
便秘を解消する食べ方

よく噛んで食べる
よく噛んで食べることで、唾液が分泌されます。唾液には、食べ物の消化を助ける酵素が含まれているので、胃や腸の負担を軽くすることができます。
ドカ食い・無理な食事制限をしない
ドカ食いは腸に過大な負担をかけ、疲労困憊の状態に…。
そうなると腸の働きは鈍り、スムーズに便を外に押し出せなくなってしまいます。逆に、極端な食事制限によって食べる量を減らしてしまうと便の材料不足に陥り、これも同様に腸の働きは低下してしまいます。食べる量は、腹八分に抑えるのが理想です。
冷たい食べ物は避ける
冷たいものを摂取しすぎると、腸が冷やされ、働きが低下してしまうと言われています。また、体の冷えから免疫力の低下につながる可能性もあります。よく、「起床時に冷たい水をコップ1杯飲む」という方法が効果的な便秘解消法として紹介されていますが、女性の場合は特に、腸の働きを鈍くしてしまう可能性があると言われています。そのため、朝は白湯や温かい飲み物を摂るのがオススメです。
食後すぐに寝ない
食事の後にすぐ寝てしまうと、食べ物を十分に消化できないまま腸に送られるため、腸の負担が増えてしまいます。食事から3時間後までの間は、腸が消化・吸収を行う時間だと言われているので、3時間以上は寝ずに起きている方がよいでしょう。
便秘を解消する食事の内容
食の欧米化によって便秘を訴える人の数が増えたと言われています。そのため、基本的な食事を和食にするのが理想的です。また、積極的にとりたいものをここではご紹介します。
オリゴ糖
善玉菌の大好物と言われているのが、オリゴ糖。
これを摂取することで、善玉菌が優位になり、便秘になりにくい腸内環境を得ることができます。市販されているオリゴ糖には、添加物を多く含む純度の低いものもあるため、選ぶ際には注意が必要。また、摂取しすぎると下痢を引き起こす場合もあるため、要注意です。
- バナナ
- ハチミツ
- 大豆
- タマネギ
- トウモロコシ
- ゴボウ
- ニンニク
乳酸菌
乳酸菌は、腸内の糖を分解し、乳酸を作り出すことによって腸内を弱酸性の状態にすると言われています。弱酸性の腸内には多くの善玉菌が存在し、健康的な状態と言われているため、乳酸菌を摂ることで、健全な腸内環境を手に入れることができます。
- ヨーグルト
- ナチュラルチーズ
- 発酵バター
- 味噌
- 漬物
- キムチ
- 納豆
食物繊維
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があると言われています。
水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなって腸内環境を整え、便に水分を含ませることで排便をスムーズにさせると言われています。
一方、不溶性食物繊維は、水分とともに有害物質を吸着するデトックス効果に加え、便のカサを増して腸の蠕動運動を促進させる働きがあります。
大切なのは、この2種類をバランスよく摂取すること!
不溶性食物繊維を摂りすぎてしまうと、便が硬くなって便秘が悪化してしまうため注意が必要です。理想的な摂取割合は、「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2」と言われています。
- オクラ
- 山芋
- アボカド
- モロヘイヤ
- 海藻類
- ニンジン
- ゴボウ
- 根菜類
- いんげん豆
- ひよこ豆
- あずき
- エリンギ
- えのき
- キノコ類など
【便秘を解消する生活習慣】
適度に運動をする
運動不足の状態が続くと、排便に必要な体力や筋力が低下してしまい、便秘を招きやすくなります。通常は1回の排便で全ての便を排出できると言われていますが、運動不足の場合、便を出し切る力が足りず、便が途中で切れて腸内に残ってしまうため、慢性的な便秘に陥りやすいです。
夜更かしをしない
夜は副交感神経が優位になって体が休息する時間帯。この副交感神経が優位になっている時、腸の働きが活発になると言われています。夜更かしをすると、いつまでも交感神経が優位の状態が続くため、便秘に繋がります。
ストレスを上手に発散する
多くの神経細胞が集中している腸は、ストレスの影響を受けやすいとてもデリケートな臓器。ストレスを蓄積してしまうと自律神経が乱れ、腸の働きが鈍くなることで便秘に。逆に、腸の働きが過敏になることで下痢になったりします。そのため、日ごろからストレスを発散し、溜め込みすぎないようにすることも大切です。
いかがでしたか?
環境の変化による便秘はほとんど自然に治りますが、慢性化した便秘は改善するのに時間がかかるケースが多いとされています。便秘は様々な要因が組み合わさっている場合が多く、「これだけをすれば治る!」というものではないからなかなか厄介!
でも、食事の内容や生活習慣をひとつひとつ見直して改善することで、確実に腸の働きは活性化されていくので、少し時間はかかるかもしれませんが、コツコツと続けることが大切です。
何より、便秘を解消することで、冷えやむくみ、肌荒れ、肩こり…といった体の不調も同時に改善できる場合が多いのも事実!便秘解消=健康で美しくなれる!と考えて頑張りましょう♪
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