1週間以上便が出ていない場合は、早めに便秘を解消することが必要です。今回は、便秘が続くことで現れる体の不調や、便秘解消法について詳しく紹介していきます。
普段あまり便秘にならない人が、数日間便の出ない状況が続くと、腹痛やお腹の張りなどの症状が現れる場合がほとんど。
でも、便秘が慢性化してしまっている人の場合、慣れのせいからか、1週間便秘の状態が続いても体の不調を感じることなく過ごしている人も多いようです。
でも、便秘の状態が長く続くと思わぬ病気を招いてしまう可能性も…。
目次
便秘が1週間も続く場合は早急に解消すべき!

排便は、1日1回スルッとスッキリ出し切れるのが理想的。でも、1日に1回排便がないからといって、決して便秘には当てはまりません。
例え2~3日に1回であっても、規則正しく排便があり、スッキリできているならば正常範囲内だと言われています。
一方、毎日排便があったとしても、硬くて痛みを伴う場合や、排便に10分以上かかっている場合、形がコロコロとしている、残便感がある場合は便秘だと言われています。

1週間以上便が出なくても平気な人は、慢性便秘の可能性があります。これは排便が週に2回以下でこの状態が3カ月以上続く状態を指し、その種類も様々。
便意があっても我慢しているとなってしまう「習慣性便秘」や、筋力の低下などで腸の蠕動運動が低下している「弛緩性便秘」、ストレスが原因で下痢と便秘を繰り返す「けいれん性便秘」、腸にポリープやがんがあることで便が出にくくなっている「器質性便秘」などがあります。
慢性便秘のように便秘の状態が長く続くと、腸内の便は腸壁に水分を奪われ、硬くなって乾燥します。その後も人は毎日食事を摂るため、便はどんどんと溜まってしまうことに…。
人は排気ガスなど様々な有害物質を体内に取り込んでしまっていますが、本来ならば毎日の排便によって、それらの毒素は外に排出されるため問題はないと言われています。
でも、毎日排便がなければ体内の毒素も排出できずに腸内に溜まってしまうため、動脈硬化や大腸がんなどの思わぬ病気に発展する可能性があるのです。
そのため、1週間以上便が出ていないという人や、排便時に痛みがある人、便が異常にくさいといった場合は、早めに専門の医師に診てもらった方がよいでしょう。
その肌荒れや体調不良は、便秘と関係があるのかも!?
毎日出るべき便が1週間以上出ないとなると、腸内に溜まった便からも有害物質が発生し、それが血液にのって全身を巡ることに…。
そのため、体のいたるところで不調が現れてしまいます。その代表的なものをいくつか紹介しましょう。今のあなたの体の不調、もしかすると根本は便秘が原因なのかもしれません。

肌荒れ
便秘が続くと、有害物質が血液にのって全身に運ばれます。そして、体中に渡った有害物質は汗や皮脂などという形で、毛穴などから体外に放出されます。
肌細胞には、もともと汚れや余分な水分を排出する機能がありますが、有害物質の排出にパワーを使ってしまうと、大切な肌の新陳代謝に対してパワー不足となり、肌荒れを引き起こすと言われています。
偏頭痛
偏頭痛は、自律神経の乱れによって生じている可能性が高いと言われています。また、便秘も自律神経の影響を受けやすいと言われていて、ストレスによって便秘や下痢を繰り返しているという人は、「けいれん性便秘」に該当する可能性が高いと言えるでしょう。
胃痛
“胃腸”と呼ばれるように、胃と腸は密接な関わりを持っていますが、胃も腸も、自律神経によって司られていると言われています。
そのため腸は、ストレスの影響を受けやすい臓器とも言えます。胃の痛みと便秘が同時に起きている場合は、その根本的な原因が同じというケースも少なくないようです。
頑固な便秘を解消する方法
便秘を解消するために不可欠なのは、栄養バランスの摂れた食事(野菜&和食中心の食事など)・規則正しい生活習慣・適度な運動の3要素。
でも、頑固な便秘で悩んでいる人の中には、食事の内容に気を付け、生活習慣を見直し、運動もしている!という人は少なくないはず。これらの解消法でも便秘が改善されない場合は、もしかすると、腸に問題があるのかもしれません。主な3つの原因とその対策・解消法を紹介します。
①腸が便意を感じなくなっている
便が直腸に到着すると、便意が脳に伝えられ、脳が排出するように指令を出します。この便意を我慢することで便意は遠のきますが、我慢をし続けてしまうと、次第に直腸の感覚が鈍くなってしまい、脳も排便の指令を出さないようになってしまいます。これは、思春期の子どもや、育児で忙しい女性に多いと言われます。
<対策>
便意を感じにくくなっている腸を正常にするためには、自律神経の乱れを正すことが大切です。例えば、早めに就寝して十分な睡眠を取る、お風呂に使って心と体をリラックスさせるなど、副交感神経の働きを優位にすることがポイントです。
②腸がねじれてスムーズに出ない
大腸がなんらかの原因でねじれている場合、便が出にくくなると言われています。最近の調査では、便秘に悩むおよそ8割が、腸のねじれが原因ということが明らかになったよう。
ねじれの原因は未だ分かっておらず、遺伝的な要因も大きいと言われています。
<対策>
ねじれている腸をほぐすようにマッサージすることで、便が肛門へと進みやすくなると言われています。
③腸が、便を出すパワー不足
便秘薬はいざという時に役に立ちますが、日常的に使用してしまうと腸が便を出す力が衰え、便秘は悪化してしまいます。便秘の度に下剤に頼っているという人は、腸が便を出すパワー不足に陥っている可能性が高いと言えるでしょう。
<対策>
まずは、下剤の使用を止めることから始めましょう。次に、食物繊維や水分、乳酸菌などを積極的に摂るなど食生活を見直すことが大切です。
ただ、長い間下剤に頼ってしまっている場合は、食生活を見直しただけでは便秘は解消できません。この場合は、専門の医師に診てもらうのがいいでしょう。
便秘が1週間以上続く場合の解消法まとめ
いかがでしたか?
便秘の原因は、主に食事や生活習慣の乱れが言われていますが、中には腸自体に原因がある人もいるというのは驚きですね。1週間以上便が出ない人で、食事内容や生活習慣にも気を付けているという人は、上で紹介した腸のタイプに自分が当てはまらないか、ぜひチェックしてみてください。
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